ブラジル:ブラジリア(2008年5月)
ここです(地図)

カテドラル・メトロポリターナ

国会議事堂

外務省

最高裁判所
今回は場所が場所だけに、思いっきり建築・都市デザインの内容。
1955年からブラジル中央高原の荒野に一から建設されたブラジルの新首都。
町の設計はブラジル建築界の巨匠2人、
オスカー・ニーマイヤーとルシオ・コスタが担当した。
これがそのプラン。

赤いところが街区。
これはもっと初期段階のプランかな。

「パイロットプラン」というコンセプトで、ジェット機形に街区が配置されている。
模型でみるとこんな感じ。

パッと見、図面だけ見ると何かカッコイイんだけど、実際に町を歩いてみると…
まあ生活したくないな、っていうのが本音かなぁ。
まさに自動車中心の都市。歩いては町で生活するのは困難だし、イラつく(笑
当時(1950年代)の時代風潮を考えれば仕方のないことかもしれないけど
1960年にはそのような自動車中心社会を批判するような考えも出てきてたんだし、
今では最早その考えで町の方向性を考えているところはないだろう。
先が読めなかったのか、本当に必要なコトをより深く考えなかったのかもしれない。
もしかしたら大統領の注文だったかもしれないけど。
設計者は実際に町を歩いているところを想像し、歩いてみたのかな。
「ここに階段があったら」
「なんでこんな遠回りしなきゃならないんだ」
「横断歩道に信号もないし、人は通るなってことか」
「この道、人が通ることは考えられてないぞ」
「なんだこのつまらない景色が続く歩道は」
「暑いぞ、木陰が欲しい」
etc..
枚挙に遑がない。

だだっぴろい空間。適当に木を植えただけのような気がする…
その空間で、彼らは何か行われることを想像したんだろうか。

何これ?
確かに見通しが良く、ブラジリアの象徴でもある国会議事堂へのビスタが効いてるけど、
この一等地、使い道がない…
大集会とか、一時的な用途はあるかもしれないけど、
普段は…
ここで本当に必要なことはビスタを通すことなのか?
でも、コルビュジェのチャンディガールよりはいいし、
(住宅街の方の街区は、割と小分けにされているし、その他の点でも)
イスラマバードと比べると、う〜んどうかなぁ。
まぁ偉そうにこんなことと言ってるけど、
町をデザインするっていうのは本当に難しいことだと思った。
ある程度学生時代にそれは実感してたけど。
「無」から何かを生み出すっていうのは、
好きなようにやれるから簡単なことに思えるかもしれないけど、
何も取っ掛かりがないから逆に難しいのかもしれない。

曲線美が素晴らしくカッコイイ。
確かに自動車で移動する分にはスムーズに動くし(バスに乗って体験済み)
交通の流れが良くなるようにデザインされているから、
運転していて、そんなにストレスはないかもしれない。
だからある意味では素晴らしく出来がいい都市。
でも町では必ず人が行動するのだから、それを無視しては考えられないはず。
全て自動車で済ませるのには無理があるだろう。
新都市を設計するということは、
そこでどのような生活がなされ、
どのような人間関係が生まれるか、
という新たな提案をするようなもの。
そのためには、本当にあらゆる視点からその提案を考えて、
そして見直すという作業が必要である。
そしてそれを形に仕上げるのが建築家・都市デザイナー・土木の仕事。
ブラジリアでは、その視点がいくつか欠けていたのかな。
いや〜、ホント難しいけど、やりがいのある仕事だなって思った。
まぁ、もうこんな大事業はないだろうけど。
でも町興しとかまちづくりとか地域活性化とか、同じことでしょ。
あっ、ここって世界遺産に指定されているけど、ど〜いう選定理由だったんだろ。。。
う〜〜〜ん。

