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ニカラグア:グラナダ(2009年8月)
Nicaragua : Granada (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



グラナダは前回も書いたようにスペインにより侵略された町。

そして町はインディアス法による都市計画に基づいてつくられた。

その計画とは、中央部に広場を配置し、

グリッドパターン(格子状)で街区を形成するというもの。

自分たちの文明・文化に絶大なる誇りをもっているのか、

その場所に合わせた都市計画をする暇や労力を惜しんだのか、

それとも単に面倒だったのかは不明だが、

この形態は中南米のいたるところで、ほとんど機械的といえるほどに採用された。



しかしスペイン本国の地中海性気候とは異なるこの地では、

そして、先住民のそれまで培ってきた文化を前にして、

何から何まで本国と同じようにつくることはできなかったのではないだろうか。



例えばカトリックの教会。

スペインと同様の石造りで開口部が多くない教会もあるが、

アドベ(日干し煉瓦)、セメントにスタッコ仕上げのものや、

屋根に木材を使用したものもある。

暑さのため開口部は多いし、窓も開けられる。

壁面と屋根のドーム部分の接合部には風通しのスリットも入っているし、

この土地で採れる材料、そして高温で高湿多雨の気候を考えれば、

このような教会が生まれるのは当然のように思える。

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住宅に目を移すと、基本的にはスペインの都市部に見られるような

住居同士が壁面を繋げて街区をつくり、各住居が中庭をもつ形式である。

しかし、スペインではなかなかお目にかかれないような、

日本の雪国に見られるような雁木(ここでは雪よけ目的ではないが)

のようなものが目に付く。特に中心部近くにおいて。



雁木の場所は風通しもよく、日陰で過しやすいので、

(中にはさらにファンを取り付けているところもあるが)

人々がおしゃべりしたりする社交の場となっている。

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これは中庭側だけど。



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伝統家屋を改装したホステル。



このような文化があったから雁木のような形態が生まれたのか、

それともこのような形態からそのような文化が生まれたのか、

そういうことを推測することは楽しい。



東アジアの高温多湿の地域になると、

住居は基本的には東屋で、これを軽く仕切る形式となる。

日本の昔の住居もこの形式の流れにあった。

この前に訪れたパナマの沿岸部の高床式住居の方が

高温高湿多雨の地理的条件に対応した住居形式のような気がする。

しかしここでもこの半屋外の東屋のような明確な区切りのない場所が生まれていることは、

暑さや湿度と曖昧さの間には関連性があることを示していて興味深い。



雁木形態になっていなくても、

切妻屋根(屋根の形状のひとつで、ふたつの傾斜面が山形に合わさった三角形の屋根)で、

軒(屋根の外壁から外側に出ている部分)を取り、

強い雨や厳しい日差しを遮るようになっている。



中心部から離れるに従って、雁木は減っていくのだが

これは町の形成の進展と関係があるようだ。

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色の濃い中心部分を除けば20世紀以降、

それも大半は(色の薄い部分と白い部分)ここ20~30年以内にできたもの。

近年、雁木はつくられていない。

それが独裁や内戦による影響なのか分からないが、

建築や街並みはその時代時代の姿を反映してもいるので、

このような光景は興味深い。






夕方、町の中心にある公園に戻ってきた。

カテドラルの前を通ると子どもが塔にのぼらないか、と声を掛けてきた。

値段を尋ねると、いくらでもいいとのこと。

う~ん、うまいね。

そういわれるとあまり少ない金額は出せない感じがする。。。

というか別に金に執着しているわけではなく、

何となく観光客に声をかけてみてるだけのような感じだ。



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上からは多くの樹木に抱かれたグラナダの町が一望できた。

高温高湿多雨の気候のおかげで樹木の茂った大地が育まれ、

そこで心地良く暮らすシステムが生まれる。



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風が心地良い。



気候と文化、街並みの関係。

そしてスペインの様式におさまりきらず、

その土地ならではのものが生まれてくるところに面白さがある。



先ほど下で声を掛けてきた子どもが上って来た。

壁に掛かっていたロープを取り外し、前後に動かし始めた。

鐘だ。

赤く染まった空に心地良い鐘の音が高らかに響き渡った。



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2010.07.19 Mon l 28:中米:ニカラグア l COM(2) TB(0) l top ▲

コメント

No title 雁木
グラナダ!
その、丁寧な「都市考」に感服です。
小生、高校時代を雪国越後十日町で。
そんなコトで、とりわけ「雁木」の記事に
つきぬ興味を覚えました。で、感謝です。
2010.07.20 Tue l 敬助. URL l 編集
No title
>敬助さん
ありがとうございます。
まぁすることが特になかったからボーッと考えてただけですけど・・・ね。
このように考えると、日本でも雪国以外にも雁木のようなものがあってもよさそうですね。
2010.07.21 Wed l 管理人. URL l 編集

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