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エクアドル:ビルカバンバ(2009年6月)
Ecuador : Vilcabamba (06/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



世界3大長寿の村のひとつと言われる、ビルカバンバ。

他はパキスタンのフンザと、コーカサス地方の村。

ここはほぼ赤道直下だが、標高が1500mほどあるので、

気候は温暖で、野菜や果物は豊富にとれる。



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山間の小さな村。



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雁木のようなファサードが印象的。



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人々の憩いの場であり、出会いの場でもある。

日本の雁木とは目的は異なっても、同じような意匠が見られる。






さて、長寿の村ということなので老人が多いのかと思いきや、それほどでもなかった。

歩いていてもそれほど老人の姿は見られない。

若者も意外と多い。



ビルカバンバの代名詞でもある「長寿」

その長寿の秘訣は、

低カロリーの食習慣、

バラエティに富んだ野菜や果物を多く食べる食習慣、

また比較的淡白な動物性脂肪(ヤギや羊、牛乳など)の摂取、

腸内環境を整える食文化(発酵乳やヨーグルト)、

そして豊富な運動量などが挙げられる。

健康で長生きできる環境が自然生活に依存している、

ということだろうか。



ビルカバンバの人たちの主食は、ユカ芋とトウモロコシ。

ユカ芋は毎朝畑から取ってきて蒸し、

トウモロコシは乾燥して保存しているものを水につけて食べる。

食物繊維が豊富でカリウムも豊富で、保存に塩分を使っていない。

また週に1度だけ数匹の豚を殺し、村の人みんなで分けて食べていたようである。

普段は肉をあまり食べない。肉は滅多にありつけないご馳走だった。



主なタンパク源は、牛乳に食塩を入れず、

牛の十二指腸のエキスを混ぜたナチュラルチーズ。

それを様々な料理に入れて食べていた。

これはコーカサスのグルジアのチーズと同じ種類のようである。



それに冷蔵庫がなく、それが却って良い効果をもたらし、

新鮮な野菜と果物を豊富に摂取していた。

その他豆類、粟や稗などの穀類も食べ、

サトウキビからは黒砂糖を摂っていた。



ビルカバンバはかつて秘境と呼ばれていたほど、そのほとんどが自然環境だった。

その頃には何をするにも歩かなくてはならなかった。

買い物に行くにも、友人の家を訪ねるにも、

そして農作業でも大いに体を動かしていた。

言い換えれば、何をするにも不便だったとも言える。

でもそのおかけでカロリーを多少多めに摂取するようなことがあっても、

それ以上に消費していた。



というのは1980年代までの話。

舗装道路が出来て、他の町との交通の便が良くなった。

さらにビルカバンバの長寿村の噂が広まり、

人が訪れるようになり観光地となった。

栄えることに比例して、生活も豊かになっていった。

そう、この村は最近大きく変化していったのである。



かつては健康であったビルカバンバの人たちの中にも、

最近では生活習慣病を持つ人たちが現れることになったという。



生活習慣病の原因はひと言で言うと、

かつての「秘境」に「都会」が入り込んだこと。



これは我々日本人の生活習慣病が増加した原因とも重なることだが、

食生活も欧米化されることになった。



観光客や欧米人の移住者を相手するために、

以前のように芋を蒸したり、トウモロコシをふやかしたりする暇はなくなり、

手早く食べられるパンが普及した。

しかもこのパンに豚の油のラードと塩を入れて焼くので、

美味しいけど、体にはあまり良くない。



村に電気が普及して、電気炊飯器を使うようになった。

ビルカバンバの米はぱさついているため、ラードと塩を入れて炊く。



以前は低脂肪の肉を食べるのみであったにも関わらず、

観光地化につれて肉の脂肪分を豊富に活用するようになり、

また、加工食品により多くの塩分を摂取する食生活に変化した。



つまりかつては低塩、低脂肪であった食事内容が、今では正反対になり、

伝統的な食文化は過去のものとなってしまった。



運動不足も生活習慣病を生むことになった一因である。

かつては高齢の人でも、

ちょっと知人の家に訪問するのに数時間を歩いたという。

それが交通機関の発達に伴い、歩く量は確実に減ってしまった。

食生活の欧米化とともに、交通機関の発達による運動不足が重なって肥満が増えた。



村人の生活は、

畑で作物を育て、牛を飼って、毎日体を動かして生活していた毎日から、

観光客相手のためレストランや店番で座って生活したり、

車での移動の生活に変わり、歩くことが少なくなった。

食生活がすっかり変わってしまったビルカバンバは、

高血圧、高コレステロール、肥満の人たちがここ20年ほどで一気に増えてしまい、

かつての長寿村はその名を薄くしてしまった。



長寿村といわれていたことの信憑性に疑わしいものがあったとしても、

(100歳を超えている人は実はいなかった、など)

他の地域と比べれば、この村は健康で長寿の村であったことは疑いない。

何が何でも長生きとはいわないまでも、

少しでも長く健康で生きられることにこしたことはない。



と、いまこのような文を書いているけれども、

この一週間の食事を振り返ると、

焼肉丼やから揚げ、トンカツ、しょうが焼き、海鮮トマト鍋、etc..

そんな自炊メニューを続けているので、

美味しいけど、健康にはあまりよろしくない日々…

あっ、昨日はサラダパスタだから、まあまあか。

う~ん、バランスが難しい。



料理をすることは楽しい。

メニューを考えることの楽しさ、

作ることの楽しさ、

食べることの楽しさ。

この旅で宿で一緒になった人たちとシェア飯をすることで、

それらを感じてきた。



今後はさらに健康にも気を配り、

メニューや食材にも考えをめぐらし、

食を楽しむようにしていきたい。



ビルカバンバでは生活環境の変化が食の変化をも引き起こした。

そう考えると、逆に、

最も生活に身近な「食」から変えていくことで、それが次第に

「生活」を変え、

「地域」を変え、

「社会」を変えていくことも可能ではないだろうか。

まったく逆の流れで、社会を改善していく。



都市デザインとは、生活の質を上げていくこと。

それには、健康であることももちろん入っている。

というか最低条件ではないだろうか。



空間デザイン以外にも必要なことはたくさんある。

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2009.11.26 Thu l 23:南米:エクアドル l COM(4) TB(0) l top ▲

コメント

No title
ちょっと話がずれるかもしれませんが、
インディオとか新大陸発見前の血を引く人の殆どが
スペイン語やポルトガル語、つまり新大陸になかった言葉で
話してることも旅行中にすごく不思議に思いました。
そうやっていろんなことが消えていくんですね。

最近、日本の田舎をうろうろする機会が多いんですが、
確実に日本もある種、ビルカバンバ化していってるというのが
田舎を回っていると強く感じます。しゃーないんかなあ。
2009.11.29 Sun l ゆいち. URL l 編集
No title
>ゆいちさん
簡潔に言ってしまえば、世界中で欧米化が起こってるって感じかなぁ。
それはアジアでもラテンアメリカでも。
だからせめて今のうちにいろいろ見ておきたいとも思った。
もっとその場所ならではの良さを残す手段を考えていきたいですね。
2009.12.13 Sun l 管理人. URL l 編集
ハテナ
禁止キーワードと出て、コメント出来ません。

?????

名前がアルファベットだから?
2009.12.13 Sun l 通りすがり. URL l 編集
No title
>通りすがりさん
はじめまして。
迷惑投稿対策でURLは載せられないようにしてあります。
それ以外の設定はしてないので、
URLさえ書かなければ載せられるはずです。
2009.12.26 Sat l 管理人. URL l 編集

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