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アメリカ:ラスベガス(2009年8月)
United States of America : Las Vegas(08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



あたり一面砂漠の何もない土地だった。

1829年、スペインの探検家がその砂漠の中にオアシスを発見し、

スペイン語で「草原」を意味する「ラス・ベガス」という名前をつけた。



19世紀後半、ロサンゼルスを中心に「ゴールドラッシュ」が起こり、

多くの労働者たちが続々と西海岸にやってた。

その道中、宿泊したのがラスベガスであり、彼らは酒を飲みながら、

わずかな持ち金を賭けてカードゲームを楽しんでいたようだ。

ギャンブルの町ラスベガスの誕生である。



しかし砂漠の真ん中のオアシスに過ぎなかったラスベガスには、

多くの人々を受け入れるだけの水と電力がなかった。

そこで1931年の大恐慌の失業者対策の1つとして、

ニューディール政策によるフーバーダムの建設が始った。

多くの労働者が集まり、財源の確保を理由にギャンブルが解禁となり、

ラスベガスの町も賑わうようになり、一大カジノタウンへ発展していく。

町に続々とカジノが出現し、空前の賑わいを見せたラスベガスに

ニューヨークやシカゴなどのマフィアも目をつけた。



そんな中ひとりの男が、ハリウッドの社交界をそのままラスベガスへと考え

カジノだけではない、様々なエンターテインメント要素を盛り込んだ

一大レジャー施設の建設を計画した。

ショーあり、アトラクションあり、ショッピングありの、

現在のラスベガスホテルの原型ともいうべき、「フラミンゴホテル」である。

以来、総合エンターテイメント施設のホテルが次々と建設され、

現在に至っている。



ラスベガスの歴史はざっとこのような感じである。



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そのホテル群は主にラスベガスブールバードという南北に走る大通り沿いに建っている。

ラスベガスは北のダウンタウンから町が始まり、

ホテルが増えるに従って、南部分のストリップという地域に中心が移っていった。

ストリップの中でも中心は絶えず移動し、

ホテルの栄枯盛衰とともに南へ南へと移動していたが、

現在の中心はやや北に戻ってきている。

スクラップ&ビルドを繰り返し、何とも新陳代謝が激しい地域だ。

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ルクソールホテル。スフィンクスにピラミッド



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オベリスクがそびえたつ。内部は無柱空間



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エレベーターシャフトが斜めに走り、壁面に客室が並ぶ。



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やることがすごい…。この光はスペースシャトルからでも見えるようだ。



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ヴェネツィアンホテル。

リアルト橋とドゥカーレ宮殿、サンマルコ鐘楼というヴェネツィアを代表する建築物。



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建物の内部に街並みをつくる。



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サンマルコ広場かな。



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ご丁寧にゴンドラまで用意されている。



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シーザースパレスホテル。古代ローマ帝国をテーマにして、コロッセオ。



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トレビの泉。



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ニューヨークニューヨークホテル。有名な建造物を凝縮。



エジプトやローマ、ヴェネツィア、パリ、ニューヨークといった

世界の名だたる都市の建造物をテーマにしているその姿は、

金を稼ぎまくり、その金で世界中の文明・文化の成果を買い集め、

つなぎ合わせて自分たちの文化として再構築して見せるという

アメリカのホテルやリゾート施設で見るパターンとも見て取れなくもないが、

南太平洋をイメージしたホテルや、中世ヨーロッパの城郭や海賊船といったものを見ると、

単にテーマパークのようなものとして見た方がよさそうだ。

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南太平洋をイメージしたマンダレイベイ。

ガラスの反射光で庭のプールにいた人が火傷したってニュースがあったような。。。






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そしてラスベガスの新たな顔になってしまったような感がある

パリスラスベガスのエッフェル塔。

半分の高さだが迫力は十分。横にはオペラガルニエが。



試しに「ラスベガス」や「las vegas」で画像検索をしてみると、

トップページにはエッフェル塔の画像の多さが目に付く。

パリのエッフェル塔がアメリカのラスベガスのイメージとなっている。

1970年代頃まで、ラスベガスを代表する写真といえば、

リビエラホテルやスターダストホテルのネオンサインであった。

それ以降、テーマ型の大型ホテルの建設ラッシュとともに、

ガイドブックの表紙などを飾る写真も MGMのライオンやピラミッドが中心となった。



ピラミッドがそうであったように、世界中の多くの人が知っているエッフェル塔は、

視覚的なアイデンティティーが抜群なため、

世界中の人々の目をラスベガスに向けさせるという目的において、

非常に大きな役割を果たした。



この現象を見てると、建築のメディア力ってすごいな~って思う。

というか町を構成しているものはほとんど建造物なのだから、

ある建造物が町のイメージになるというのは特別なことではないけど、

人の行動を左右する原動力にもなるんだから、

建築についてもっと多くの人が関心をもってもいいような気がする…



しかし、他の場所で生まれた文明・文化をテーマとして

寄せ集めた巨大なエンターテイメントの町、

それがラスベガスという町の印象なのだから、

個性のない個性とでも言えばいいのかな…

もちろん「ラスベガス=ギャンブル」という個性はあるが、

少なくても現在のハード面としての表層のイメージでは。

ここまで徹底的にやられると、ひとつの個性、オンリーワンになってしまうような気もする。

これからどこか他の場所でこのようなテーマで町をつくっても、

それは「どこどこのラスベガス」と呼ばれるだろう。

東洋のベニスとか北欧のベニスとか言われるように。



そして知名度抜群のエッフェル塔が完成したことにより、

ラスベガスがギャンブルとは無縁の一般の観光地となりつつあるということでもある。

これについてはまた改めて。


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2011.04.03 Sun l 33:北米:アメリカ l COM(2) TB(0) l top ▲
アメリカ:ラスベガス(2009年8月)
United States of America : Las Vegas(08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



(前回の続き)

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ブールバード沿いを離れれば、テーマ型の大型ホテルが乱立する以前の

かつてのラスベガスの姿を見ることができる。

ダウンタウンのやや外れに宿を取っていたので、ブールバードのバス乗り場まで歩いていく。

北のダウンタウンと南のストリップを循環するバスが24時間走っている。

実はストリップ内のホテルでも4~5000円くらいから泊まれるところも少しはあるみたい。

宿からストリップまで結構時間掛かったから、

滞在期間やコストパフォーマンスを考えると、ストリップ内に宿をとっても良いかも。

自分はきっとストリップ内に安いホテルはないだろうと思って

最初から探しもしなかったんだけど…



軽食を買い、のんびり食べ歩きながらダウンタウンの中心へ。



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フリーモントストリート・エクスペリエンス。

かつての中心のダウンタウンも、ストリップの発展と共に客足が遠のき、

ダウンタウンが客を奪還すべく投じたアトラクション。



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夜になると、アーケード全体を使って、毎時毎に華やかな光の祭典が行われる。



ダウンタウンの観光もそこそこにバスでストリップへ向かう。

ちなみに昼の気温は40度ほど、夜は22時で32度ほどだった。

でも湿気がないから東京よりは過ごしやすい。



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ラスベガスで最も華やかな地区であるストリップに到着。

この辺りの大型ホテルは、一階がそれぞれテーマを持ったカジノで、

ホテル内には劇場やレストラン、ブランド品の店をはじめ多くのショップ、

それにプールやテニスコート、中には美術館もある。



アトラクションも子どもから大人まで楽しめるようになっており、

巨大な屋内遊園地もあるし、

サーカスショー、噴水ショー、火山の噴火ショーなど無料で楽しめるものも多い。

また金を出せば、有名人のコンサートショーも楽しめるが、

パッカーにとっては厳しい金額なので今回はパス。



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ブールバード沿いのホテルを一軒一軒見ていく。

無料で楽しめるショーを見学し、

金銭的な余裕がないのでカジノで遊ぶわけでもないけど、

テーマを設けたカジノ場を覗いてみる。

かつてモナコではほとんど遊ばなかったけど、マカオでは多少楽しんだ。

スロットマシーンは何が面白いのか分からないけど…

ディーラーとの駆け引きとか、のめり込めばそれなりに楽しいとは思う。



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昼食のピーク時が過ぎた頃、ラスベガス名物でもあるビュッフェに行く。

安いところでは昼食は12~3ドルくらいから食べ放題を楽しめる。

夕食は高くなるので、狙いは昼食。

味も別に悪くないし、ここぞとばかりに栄養をとる…



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ウインドウショッピングも楽しみ、カフェやバーの内装に驚き、

ホテル内を一通り周り、次のホテルへ向かう。

夜には夜のショーもあり、ライトアップ姿も楽しめるし、

カジノが賑わうのも夜なので、ついつい午前様となってしまう。

もう歩くのがしんどくなる午前2時頃バスに乗って宿に戻る。



カジノではほとんど金を使わず、無料のショーを楽しみ、

雰囲気を楽しむ。このようにして3日ほど過ごした。



ここでは毎年のように新しいホテルがオープン、リニューアルしていく。

様々な趣向を凝らしたそれらテーマ型ホテルを巡り、

各ホテルで行われる噴水ショーや、マジックショーを楽しみ、

さらにビュッフェで世界各国の料理を楽しむ。

多くの観光客が同じようにしてラスベガスでの滞在を楽しんでいる。



ある調査によると「エッフェル塔に登りたい人はたくさんいるが、

カジノでプレーをしたいと考える人はほとんどいない」 とのこと。

確かにこのエッフェル塔のあるパリスラスベガスで賑わっているのはカジノコーナーではない。



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かつてのラスベガスは、その訪問者の大部分がギャンブルを目的としてこの町へやって来た。

みんながギャンブラーであり、みんながある程度のお金を落としていった。

当然ホテルもカジノ収入を原資として様々なアトラクションを無料で提供してきた。

ただ、アトラクションといってもギャンブルの途中での息抜き程度が目的のため、

プールの無料開放やバンド演奏などが主なサービスだった。

カジノに依存した経営が成り立つ時代だった。



しかし、1989年にミラージュホテルで火山噴火ショーが始まった。

これはギャンブルの町から総合エンターテイメントの町へと変わるきっかけであり、

新時代の幕開けを告げるラスベガスの広告塔でもあった。

それ以前にも無料のアトラクションはあったが、これほど大規模なものではなく、

単なるホテル内のアトラクションの域を超えて、

ラスベガスを代表する観光スポットとして親しまれるようになった。



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エクスカリバー。アーサー王伝説をテーマにした中世ヨーロッパの城郭。



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トレジャーアイランドの海賊船



しかし現在ではアトラクション自体が肥大化してしまい、ホテル経営を圧迫しているという。

ベラージオの噴水アトラクションも豪華な噴水で客を集め、

その客の何割かがカジノでお金を落としていってくれるだろうとの計算で始めたが、

巨額の運営経費に見合うだけのカジノ収入を得られず多くの問題を抱えているという。

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ベラッジオの噴水ショー



それは無料アトラクションだけを楽しんで帰ってしまう者が多すぎるからである。

非ギャンブラーの数が相対的に増えたため、

一部のギャンブラーたちが落としていく資金で大多数の者に無料でエンターテーメントを奉仕するという

何とも変則的なカジノに依存する経営になってきていた。



ホテル経営の誤算は、非ギャンブラーの数が増えたことに加え、

リピーターが思ったより増えなかったことも要因だろう。

テーマ型のホテルというのは、子どもも大人も一度は泊まってみたいと思う人も多いだろうが、

一度見てしまえばそれ以上の魅力はなく、再度泊まりたいと思う人は多くはないのではないだろうか。

それにあるテーマを持っていると、経営戦略的にもそれにとらわれてしまい、

新たな動きが出しにくい。

リピーター客ほどテーマがないところを好むものだろう。



テーマ型のホテルも、当初は珍しさも手伝って大いに成功した。

目新しさも減り、まわりにも競合他社が出現すると、業績も振るわなくなってくる。

火山も、その後海賊船やピラミッド、自由の女神、噴水ショー、エッフェル塔、

凱旋門、コロシアムなど、ビジュアル的に目立つ建造物が次から次へと出現するにつれ、

相対的に存在感を低下させていくことになった。

テーマを持つことは短期的な戦略としてはいいが、

長期的にはマイナス面も目立ってくるということかもしれない。

一見の客を取り込むよりリピーターを増やすほうが、

経営的にも良いと言えるのではないだろうか。



自分も結構楽しんでいたと思う。

毎日14~16時間歩き回っていたのだから、決してつまらなくはなかった。

でも何度も訪れたいかといわれれば、う~ん…って感じ。

20年後くらいにどのくらい変わっているか見に行ってみたいけど。



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ラスベガスにとってはテーマ型ホテルブームはもう終焉に向かっているのかもしれない。

カジノの本場ラスベガスでさえ、カジノ経営だけではやっていけず、

いや、カジノ経営に絞っていればよかったのかもしれないが、

客層を広げたために苦戦して、あの手この手を打たなければならなくなっている、

というのが現状だろう。



ラスベガスでも客室内での老朽化、古臭いことから客足が遠のく。

新しいことを売りにすることでは、数年後にはその売りはなくなる。

当初から新しさを売りにするのではなく、

年月が経つほど味がでるような設計をしなければ長続きしない。

もちろんメンテナンスは必要だが。

色彩計画も重要である。ピンクが多いとラブホテルみたいと言われたり。



ネオン、カジノ、ナイトショー、アトラクションといった華やかな部分の裏には、

経営側の切実な悩みが見え隠れしている。

新規オープンやリニューアルを繰り返さなければならず、

ラスベガスにおいて客を集めるためには金をかけなければダメだということを示している。



人の生活から切り離されたテーマパークという町に継続的に人を呼ぶためには

常に突っ走っていなくてはならない。

そしてここは現在の消費社会を極端なかたちで見せている町なのかもしれない。

2011.04.05 Tue l 33:北米:アメリカ l COM(5) TB(0) l top ▲
アメリカ:ユタ州・アイダホ州・オレゴン州(2009年8月)
United States of America : Utah, Idaho, Oregon (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



ラスベガスの次の目的地はアメリカ北西部に位置するポートランド。

ソルトレイクシティ経由で向かうことにする。



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ソルトレイクシティはユタ州の州都。

「ユタ」の名は、この地に先住するインディアン部族、ユテ族(「山の民」の意)に因むらしい。

モルモン教徒(キリスト教の一派)が開いた州なので、政治、法律にも宗教が影響している。

かつては飲酒、喫煙等には制限がかけられていたようだが、

観光客や非モルモン教徒の増加もあり、近年になって変化が見られるようになったようだ。

そういえば村上春樹氏がユタ州ではビールが飲めなかったとか、

それに近いことを言っていた。

ユタ州は教育熱心な州として知られ、州予算のおよそ7割を教育に費やしているみたい。

7割って凄いな。。。

またラスベガスのあるネバダ州と違い、ハワイ州と並んで合法ギャンブル完全禁止州である。

州の職員の7割を、一日の勤務時間を増やすことによって

週4日勤務制にすることを決めたようでもある。



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緑豊かな町だな~。モルモン教徒の小さな町とか行ってみたいな。



そんなユタ州を越えると、次はアイダホバーガーでも知られるアイダホ州。

(たぶんこのアイダホのことだと思うけど…)

「ビーフハンバーガーとアメリカの大地の恵みの出会いが生んだアイダホバーガー」

ってマックのHPにもあるように、州の大部分が山岳地帯の州で農業が盛んなようだ。

「アメリカ人にとってもなじみのうすい州さ」とバスに同乗していたおっちゃんのひと言。

通り名を見ると「main.st」、洗車の会社「Mr.wash」、ガソリンスタンド「Mr.Gas」

ほ~、ひねりがないな…



「アイダホ」は、ショーショーニー族の言葉で「日が昇る」という意味らしい。

この辺りの名の由来でも分かるように、先住民の人たちがいるんだよね。

大都会では彼らの存在はなかなか見えてこないけど、

こういうところに来ると少し浮かんでくる。



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ポツンポツンと家があるような風景って惹かれるというか何か気になる。

もうひとつのアメリカというか、

普段メディアを通して接するアメリカとは違う姿があるような気がする。

あまり語られることのない田舎のアメリカの姿。

ここではどういう生活が営まれているのだろう。



いわゆる観光地でないところへ旅したいもんだ。

しかし今はアラスカへ向かわなければならない。

アラスカの短い短い秋に身を置いてみたい。

季節は待ってくれないのである。



今回は無理だけど、今度は予定など決めないで気の向くままに旅したい。

その土地の人が普段何を考え、何を食べ、

何をしているのか、何を楽しみにしているのか、

そんなことを旅の目的のメインにしてみたいなぁ。

でも行ってみたいところはまだまだたくさんあるし、

いつになることやら。。。



アイダホは見渡す限り畑が広がっている。ひたすら畑。

人は食べないと生きていけない。

こういうところがアメリカを影で支えているんだよな。

食料生産こそ人間がすべき第一の仕事だ。



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さて、「いろいろな人生を演じることができる」という点を

俳優の魅力として挙げた人が何人かいたような気がする。

人は皆何かしらの役割を社会で演じているとも言えるけど、

そのバラエティさにおいて俳優は抜きん出ている。



旅人は普段自分の生活している社会を離れて、

別の社会である役割を担い、演じることになる。

旅の期間などの諸条件により、

ひとつの社会だけの人もいれば、何百という社会で演じる人もいる。

ほとんど演じる間もなく去っていってしまう人もいるけど…

普段と違った役割を演じるという意味では旅人も俳優と同じである。

あらかじめ決められた内容を演じる俳優と、

演じながら内容が決まっていく旅人という違いはあるにせよ。



そして旅人と、その人に関わる人たちとの間にささやかながらも物語が生まれる。

時にはドラマティックな物語のときもある。

旅人同士で話したり、ネット上に公開するのもそのドラマティックな内容が多い。



映画やテレビドラマ、演劇で演じられるのも、

登場人物が何らかの目的を持っていて、その目的への障害に直面し、

行動を積み重ねた末に、その障害を乗り越える

(または乗り越えられない)さまを見せている。

基本的にその内容がドラマティックであればあるほど話にしやすいし、

観客も興味を示しやすい。

中にはこれといった盛りあがりに欠けるドラマ性の薄い日常生活を

うまく見せている作品もあるけど。



しかし同時に、普段暮らしている社会では取るに足らないようなことで、

旅人の話は盛り上がることも少なくない。

例えば、切符が学割で買えるか買えないかは係員次第だとか、

コロンビア人はちょっとでも困っている素振りを見せるとすぐに助けてくれるとか。

う~ん、いざとなるとうまい例えが見つからん…



共に演じている俳優と旅人だが、違う点はどんなところだろうか。

いくつもあるだろうけど、ひとつはその演じた内容が与える影響の度合いかな。

メディアとしての発信力の違いは大きい…



そしてアドリブの度合いだろう。

旅人の場合は、そのほとんどがアドリブとなる。

スポーツも筋書きのないドラマとか言われることがある。

内容がドラマティックな場合には多く語られ振り返られることも多い。



その内容を第三者に伝える場合、

いろいろな人との関わり、具体的なやりとりが見えてこないと

相手の胸に響いてこないような気がする。

どんな旅であっても、

その人が訪れた土地やそこに住む人との関わりをどのように受け止めたか、

反応したかが描かれているものは興味深い。

でもそういうことをこのようなネットで発するにしても、

その生き生きとした状況とかを伝えるには、

時間をおかずに発するか、事細かなメモをとっていないと正直厳しい…

やっぱ日記盗られたのは痛かったな~

その後もショックで日記ほとんどつけなかったのは痛いな~



何かしらドラマティックな内容があると観客は興味をもつ。

でも何もないというのはそんなに魅力がないことなのだろうか。

それに、厳密にいえば何も起こってないことなんてない。

些細なことであろうと何かしら起きている。

それが当たり前になってしまっているからか、人には意識されない。

でも旅人は違う社会、環境に身を置くから、

その当たり前だと思っていたことにも注意が払われる。

これまでの常識が他の場所では常識ではなくなる。

旅人の発するものは、

視点の持ちよう、表現の仕方次第では、十分に魅力的なメディアとなりうる。

脚本や演出などなど、全ての役割をこなさなければならないので、

大変難しいけど、見方によっては俳優という職能を超えることもある。



って、突っ込みどころ満載の言葉遊びはこのくらいにして…

ちょっと話の展開にムリがあったかな…

要はドラマティックでない人の物語にも興味深い点は多々あり、

またそれを発しているメディアが少ない(少なくても自分は知らない)

旅人は他の人たちが取り上げないような物語にも

スポットを当てられる機会をもっているということ。

今の時代なら、ささやかながらも発信していくことはできる。



あまり取り上げられることのない、

このようなアメリカの田舎の景色を見ていると、そんなことも考えてしまった。



そういえば、かつて新聞記者としてやりたかったことと、

このとき考えたことは似ているなぁ。

結局人の考えることなんてそんなに変わらないんだな。。。

2011.04.10 Sun l 33:北米:アメリカ l COM(2) TB(0) l top ▲
アメリカ:ポートランド(2009年8月)
United States of America : Portland (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



かつてローレンス・ハルプリン(Lawrence Halprin)という

ランドスケープアーキテクトがアメリカで活躍した。

ランドスケープアーキテクトとは、自然の中の資源を評価して、

そこに相応しい場を、そこにしかない風景を社会の要求によってつくる人のこと。

具体的には都市空間や造園空間、建築群(街並み)などを設計・構築する人のことで、

ハルプリンは噴水広場や公園、歩行者空間、エクステリア空間などのデザインをした。



ちなみに、今日、世界で使われている「ワークショップ」という手法は、

ハルプリンが1960年代に初めて使ったものである。

ハルプリンの意図したことは、その場所の持っている資源を見つけるにあたって、

それに関わる人間こそが資源であるということを伝えたかったようである。



アメリカ北西部に位置し、西海岸を代表する都市ポートランド。

ここにハルプリンがデザインしたいくつかの噴水がある。



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ひとつ目がラブジョイプラザ(Lovejoy Plaza)と呼ばれるもの。

ラブジョイというのは、オレゴン州を開拓した人の名前。

コンクリートによって水の流れを造っている。

山奥から水が流れて川になり、途中に滝があり、海に注いでいく様子を表している。

彼は何ヶ月も山中にこもり、水の流れなどを詳細に観察してこの一連のイメージをつくった。

人々が噴水の中に入り、滝を探索するように仕掛ける。



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訪れたのが日が暮れる前で、人々が遊んでいる様子を見ることができなかったのが残念…



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彼は水の流れを観察し、それを抽象化して都市の風景の中に持ち込もうと取り組んだ。

水の自然性をいかにデザインするかが焦点となっている。

彼はそのデザインの意図について語っている。

それは自然における体験と同等・類似の体験を与えることであり、

デザインされる形態は「自然」である必要はなく、

重要なのはその本質と体験であり、

形態をそのまま映しとることではなく、

様々な感じを引き起こすようにデザインすること。






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これはペティグローブ公園(Pettygrove Park)

芝生の小山と舗装された広場というシンプルな構成。

Pettygroveというのは、ポートランドの都市をつくった人の一人。



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そして、アイラ・ケラー噴水(Ira Keller Fountain)

アイラ・ケラーというのもポートランド開拓に貢献した人。

当初フォアコートファウンテン(Forecourt Fountain)と呼ばれていたが後に改名された。

ビルの谷間の一街区が公園として整備されている。



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勢いよく水が流れる。



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子どもたちも中に入って遊んでいる。

このデザインのような場所は、日本だと落ちたりする危険性があるとかいって

中に入って遊べないだろうけど、自己責任の国であるアメリカでは問題なし。



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公会堂の前庭的な存在でもある。

水の中で楽しく遊べるし、水を眺めてのんびりと過ごすこともできる。



「自然の本質をデザインへと反映させる」

というコンセプトのもとにつくられたこれら一連の公園。

デザインしなければいけないのは、モノそのものではなく、

それを通じて得られる体験であり、

形態などは魅力の一部に過ぎないということなのかもしれない。



40年以上に渡って市民に愛し続けられ使われてきた公園。

形態のみを追求したデザインであれば、

時代の流れと共に忘れ去られていくこともあるだろう。



それは何もランドスケープだけにとどまらないのではないか。

例えばティーカップのようなものでも、単にそのものの形だけ考えるのではなく、

茶を入れて飲むという行為の楽しみ全てを対象とすべき。

そこから形態も決まってくるのだろう、たぶん。。。



そして、デザインのために何ヶ月も山の中で観察を続けたという事実。

デザインに限らず、多くの仕事の現場で効率性が求められている。

理由の大半は経済的な理由によるものであって、

仕事の質を上げることではない。

時間をかけることによってのみ達成できる仕事が確実にある。

時間の厚みというか、仕事量の厚みが表れてくる。



使い続けられるモノって、きっとそういう風にして生まれてくるんだろうなぁ。

2011.04.11 Mon l 33:北米:アメリカ l COM(0) TB(0) l top ▲
アメリカ:ポートランド(2009年8月)
United States of America : Portland (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



(旅的な内容ではありません。悪しからず)

全米で最も住みやすい都市

全米で最も住んでみたい都市

全米で最もサステナブルな都市

全米で最も人口一人あたりのレストランの数が多い都市

全米で最も自転車通勤に適した都市

全米で最も歩行者に優しい都市

全米で最も女性が起業しやすい都市

etc..

ポートランドを語る言葉は枚挙に暇がないほど、

毎年のようにリストに挙げられ表彰されている。



アメリカ西海岸の北西に位置するオレゴン州の最大の都市ポートランド。

最大といってもその広さは横浜市くらい。

市の人口もおよそ55万人、都市圏で見ても200万ほど。

2本の山脈に挟まれた盆地に位置し、豊かな自然に囲まれている。

また海にも近いので、太平洋の水産資源にも恵まれている。



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街の中心部であるダウンタウンは活気にあふれ、

北米最大の森林公園をはじめ、多くの公園や緑地帯があり、

世界でも有数の公共交通網が整備され、

美術館や博物館、ギャラリーが充実し、

レストランめぐりも楽しめ、ナイトライフも楽しめる。



また車を少し走らせれば、近郊の自然環境も堪能できる。

カヤック中に野生動物に出会うこともしばしばあり、

オレゴンワインのワイナリーも点在しており、

多くのワイナリーはテイスティング・ルームを併設している。

コロンビア川渓谷やマウント・フッドにおいてハイキングやトレッキングを楽しめる。



戦時中は軍事産業が発展したが、

今ではポートランドからシアトルに至る一帯はシリコンフォレストと呼ばれ、

半導体、電子部品、情報・通信関連企業の集積が進んでいる。

「ナイキ」や「コロンビア」の発祥の地でもある。

ちなみにタックスフリー、消費税なしの都市としても知られている。



都市も自然も楽しめるポートランド。



経済発展と環境保護を両立させた理想的都市とも言われている。

それは都市成長境界線なるものが設けられているからである。

自然環境保存と経済発展のバランスを保つことを目的とし、

都市化すべき地域と開発を抑制する地域とを明確に区分する都市政策。

そのおかげで、市民は都市部から容易なアクセスで

ハイキングなどを楽しめ、豊かな農作物を満喫できる。



都心部に数日いたくらいでは、この街の良さを体感できないだろうけど、

ニューヨークともやや違うし、ロサンゼルスなどのアメリカの他の都市とも

違う雰囲気はすぐに感じ取れるし、

市民が心地よく楽しそうに暮らしている姿を目にすることはできる。

人々が暮らしやすい街は、旅行者にとっても心地良いものである。



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そんなポートランドにおいて、その特徴が色濃く反映された場所が

パールディストリクト(Pearl District)と呼ばれる地域である。

100年ほど前に建てられた工場やレンガ造りの倉庫街が再開発された地域で、

ここはオフィス地域、そこは工場地域、あそこは商業地域、住宅地域というように

あるひとつの限定した用途の地域として開発するのではなく、

ミクストユースという、複数の異なる機能を配置して、

相乗効果を狙う開発手法によって計画された。

要は職住遊機能がごちゃまぜになった感じ。



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まず高架道路を撤去させて歩いて周れる環境を整え、

路面電車(市の中心部は無料)を街の繁華街から

延長させることでダウンタウンと地続きとし、

その上でコンドミニアム(分譲の住戸。日本でいうマンション)を

中心とした開発を行うが、建物も一階は店舗やギャラリーに制限して、

二階以上はオフィスや住居を複合させる高密な市街地が形成されている。

またコンドミニアムには高級なものも多いが、零細企業やアーティスト向けの

職住兼用の住戸も必ず設置するようにしている。



住むところ、働くところ、食べるところ、遊ぶところ、

このような要素が同じ地域にごちゃまぜにあるということは

どういうことを意味するのか。

住宅、オフィス、カフェ、レストラン、バー、アートギャラリーや公園

などの混在によって多様な目的をもった人々がその地域を行き来することになり、

出会いの機会が増えるということ。

実際に、街の道行く人たちを眺めていると、

すれ違いざまに声をかけたり、少し立ち話をしているといった人が少なくない。

あちこちで数人ほどの集団を見かける。

それは道端であったり、カフェであったり、場所を問わない。



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そのような出会いをサポートするように

建物間の外部空間のデザインに気が配られている。

植栽やパブリック・アートのあふれた、歩くのが楽しくなる幅の広い歩道が整備され、

歩道は木漏れ日が心地よい街路樹並木となっており、

ストリート・ファーニチャーが各所に配置されるなど、

まち歩きが楽しめる仕掛けが随所に施されている。

さらに点在する小さな広場的な空間、道路に面した店舗の街への開かれ方、

そういった気配りに加え、ひとつの街区も大きくはないので、

景色も心地よいテンポで移り変わり、街を歩くことが楽しくなる。

歩く機会が増えれば人と出会う機会も増える。

やがて顔見知りもできる。

挨拶だけの関係から会話をする関係へとなることだって大いにありえる。



あるひとつの目的のみの地域、例えばオフィス街とか住宅街では、

生活パターンが似通っているから新たな出会いや驚きが少ない。

でも職住遊が混在した地域だと様々な動機で様々な人たちが

そこを訪れて歩き回っているから接点も多くなる。

それだけでなく、住人たちも町の中での行き場所が増えるので、

人と会ったり刺激を受けたりする機会も自然と増えていく。



ここは元々工場や倉庫街だったこともあり、その場の雰囲気にひかれ、

再開発時にはアーティストやクリエイターといった人が多く集まった。

クリエイティブな仕事にとって、

このような雑多な刺激のある環境というのは向いているようだ。

仕事のONとOFFは分けがたく、考えること(&考えるところ)、

作業すること(&作業するところ)、遊ぶこと(&遊ぶところ)などと

区別するのではなく、生活すること自体がアイデアを生む日常となるという。

アーティストやクリエイターにとって、人と情報、

そして飲食店が集まる都心というのはうってつけの場所である。

働くこと、遊ぶこと、生きていくこと、それらはひとつのことである。



人々が出会い接触する場所が創造性に必要だということは、

何もアーティストやクリエイターに限ったことではないし、

いまに始まったことではない。

かつて繁栄を誇ったイタリアのヴェネツィアでは、

カンポという広場にあらゆる世代の住民が集まってきて、

様々なタイプの人がそこで接触することによって共通のルール、

政治的センス、演劇、コンサート、政治集会といったイベントや祭りなど

様々なものが生み出されていった。

またフランスのカフェの歴史を綴ることは

この国の歴史を綴ることでもあるといわれるほど、

17世紀以来、フランスのカフェは様々な注目すべき形態のものを生み出してきた。



発明王エジソンだって「研究開発工場」とも呼ぶべき施設をつくり、

お気に入りの科学者たちと酒を飲みながらアイデアを磨いた。

そこは多様な才能が集まるいわゆる技術者たちのカフェであり、

それまで個人がこつこつと行ってきた「発明」という仕事を組織的に進める草分けになった。

先端技術ビジネスやIT企業の一大拠点であるシリコンバレーにおいても、

人的接触による無形のネットワークこそがシリコンバレーの中核となる部分である。

発想のヒントは思わぬところからやってくるといい、

人と人とが直に接触するface to faceの交流の場が不可欠といわれている。



昔から人々が接触する場から様々なタイプのものが生み出されてきた。

会話の妙、共通のルール、他者を尊重する態度といったものから、

革命思想、政治的センス、文学、絵画、音楽、ベンチャービジネス、科学技術など。



個人的な体験でも、例えば設計課題をしていて、

机の前でアイデアを練っていても、それほど浮かんでくるものではない。

それよりも町を歩いているときに何かを見てふと思い浮かんだり、

湯船につかってリラックスしている時に思い浮かんだり、

飲みの席での話の流れで、ふとアイデアに結びついたり、

人やモノとの交流がある場合の方が、アイデアがいろいろと思い浮かぶ。






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この旅中でも「仕事」について考えたこともあった。

仕事とプライベートは分ける必要があるのか。

仕事をする場所と遊ぶ場所が離れているのはいかがなものか。



働き方や生き方は人それぞれだけど、

職住分離などの既成の環境で働き方や生き方が制限されているとしたら

それは不幸なことだ。もっと多様な選択肢が与えられてしかるべきだろう。



仕事上において利点があるのはもちろんだが、

何より、様々な人との出会いや新たな刺激は、都市ならではの楽しみ。

単にミックスユースの方が楽しいからって理由だけでも、この手法は取り入れたい。



東京にずっと住んでいて実感することは、

住む場所と働く場所、遊ぶ場所がかけ離れがちになるということ。

電車に乗って通勤して、働いて、遊びに行くときはまた移動して、というように

それらの移動は交通機関を利用するもので

要は「点」で都市を活用しているに過ぎない。

ある地域、自分の所属する地域を歩き回るということがどれほどあるのだろうか。

なかなか「面」として活用できていない。

歩くことが少ないから人との交流は生まれづらいし、

所属するコミュニティ内での交流がメインになり、新たな交流は生まれにくい。

道路も基本的に移動する場所として法的に位置づけられているから、

出会いのきっかけとなるような場所として整備されていない。

今でこそ都心居住などの風潮も生まれてきているが、

まだまだ働く場所と住む場所が離れているというのが多くの人にとって現状だろう。

先日の震災の影響で帰宅難民者が多かったというのも、

働く場所と住む場所が離れてしまっているということを示している。



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ちなみにミクストユースの開発は日本でも行われている。

例えば六本木ヒルズ。

ひとつのまとまった敷地内に、店舗あり、オフィスあり、住居ありといった

複合的な開発を行っている。

ポートランドとの違いは、

ここでは森ビルというひとつの組織が自己完結型の開発を行っていること。

高層タワーに各種施設を入れているし、

各施設間も街路のようなスケール感というよりは、かなり広々としたスケール。

良し悪しはともかく、

これだと街を歩いて楽しんでいるという感覚を感じることは特になく、

商業施設の集積の感が強くなる。

ヒルズ族じゃないし、住んでないから実態はよく分からないけど、

傍から見ていても、ポートランドのような人々の交流はさほどないし、

個人的にはたまに訪れる分にはいいけど、

何度も繰り返し訪れたいと思うようなところでもなかった。

(来週からしばらく通うことになったけど…(苦笑)

それに行ったことがある人は分かると思うけど、

まわりの街とはほとんど関わりのないつくりになっている。

歩いていると突然世界が変わるような感じである。

六本木自体を楽しむためのきっかけにはなっていないような…

(たぶん…もう5年ほど行ってないから、記憶があやふやだけど)



日本では以前ゾーニングでの計画が主だった。

近代の都市計画というものがそうだから。

東京の丸の内だって今では商業施設もあるけれど、

10年以上前はただのオフィス街だった。

ブラジリアもゼロからつくった機能毎に分けた都市だけど、

実際に訪れてみてゾーニングされた町は不便だと感じたし、面白みに欠けていた。



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社会人になると出会いがないという話をしばしば聞く。

男女の出会いだけでなく、人間関係の幅が広がりにくいということ。

それはこのような環境的なことも要因のひとつだろう。

(続く)

2011.04.19 Tue l 33:北米:アメリカ l COM(2) TB(0) l top ▲
アメリカ:ポートランド(2009年8月)
United States of America : Portland (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



(前回の続き)

ポートランドでは、物欲を満たす、消費をして都市を楽しむというのではなく、

もちろんそういう側面もあるのだが、

精神欲を満たすというか、生活そのものを楽しむという雰囲気があるような気がする。

街もことさら購買欲を刺激する仕掛けであふれているというわけではない。



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ここに住んでいる人たちは、みんな住みたくて住んでいる。

好きで移り住んだ人ばかり。

だから人々の価値観が似通っているし、

それゆえ一体感のようなものもあり、親近感を感じているという。

元々みんなが知らない人同士だったので、新たに入ってくる人にも寛容的。

みんな社交的だし、閉鎖的なコミュニティにあるような変なしがらみもない。

積極的にここを選んで、住んだり、オフィスを構えたり、

遊びに来ているわけだから、町に対して愛着がある。

愛着があるとコミュニティに対する当事者意識が生まれやすくなる。

それも義務的なものではなく、能動的なものだ。



ここでは歩いて周れる街を意識的につくっているので、

都心にいながらも人との接点がとても多い。

近所の人たちのことをよく知るようになる。

それがコミュニティの能動的な発展に役立っている。



歩かなくなることによって、コミュニティ意識は失われていく。

日本でも「井戸端会議」と言う言葉が残っているように、

近所の共同の水場を使うために歩いていって、

そこで人と出会い会話することでコミュニティ意識を育んでいった。

それも各家庭に諸機能が完備されるに従って、出歩くことが少なくなっていった。

近所の人との交流なしにコミュニティの構築は望めないだろう。



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さて、これまで都市の成り立ちを考えると、基本的には

人々は仕事のあるところに集まり、住むようになり、やがて街がつくられてきた。

ところがいま、産業構造の変化などにより、仕事の有無よりも前に、

自分たちが住みたい場所を優先して街を選ぶ人々が現れているという。

自分の感性にあった、心地よい生活が営まれることによって、

人々が集まり、街が発展して、企業がそこから生まれる。

あるいは企業が人々が多く住む人気の街を目指して来る。

ポートランドはまさにそういう気質が強いのである。



日本では出身地や転勤、学校の所在地など、

そういった単位で住む土地を選ぶ人が多いだろう。

東京に人が集まるのも、まずは仕事があるからだと思う。

仕事がないから仕方なくその場を離れるとか、

仕事がないから地元に戻れないとかいう声をよく聞く。

通勤時間が長い理由のひとつに、

住居の近くには仕事がないからというのもあるだろう。



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本当に住みたいと思う街で楽しく生きていこうとするなら、

会社がもっている「仕事」という資源に頼り切るのではなく、

自分に仕事をひっぱりこむような、

いつでもどこでも誰とでも仕事をするという意志が必要なのかもしれない。

仕事に自分を合わせるのではなく、自分に仕事を合わせること。

そうすればポートランドのような仕事の流れが生まれてくる可能性はある。

もちろん容易なことではないのは分かってるけど、

そうするにはそれなりのスキルは必要だろうけど、

まずは心の持ちようじゃないかなぁ。

楽しく生きていこうと思ったら、それなりに自主的に動かないと。

(でも歳を重ねるに従って動き出しづらくなる心境も分かってきた…笑

 いろんな要因が重なり合っているからねぇ)



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特色を打ち出した適度な大きさの街づくりをしていき、

その特色や価値観にひかれた人が集まり、住みたい人が住む。

そこから新たな展開が生まれてくる。

となると大事なのはその地域の土地柄や歴史ってことになる。



最近、東京の東部でもこのような動きがあったり、

ネットをつかったつながりとかは増えてきているけど、

物理的な環境ではまだまだ少ない。



また日本では、地方、それも都市というよりは自然環境が豊かな田舎や小さな島に

移住する動きも目立ち始めてきている。



都市の刺激的な生活もいいし、

田舎ののどかな生活も捨てがたい。

どちらを選ぶかは好みの問題だけど。

その土地に愛着をもって、新しい住人にも寛容的な気質があれば、

きっと各地に魅力的な場所が増えていくだろう。



多様な生き方を選べる時代・社会っていいよな~

2011.04.20 Wed l 33:北米:アメリカ l COM(0) TB(0) l top ▲
アメリカ:ポートランド(2009年8月)
United States of America : Portland (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



ファーストフードの本家アメリカ。

自分もマクドナルドの1ドルバーガーにはそこそこお世話になっていた。

物価の高いアメリカではカロリー摂取という面では

なかなかのコストパフォーマンス。



そんなアメリカでも、ポートランドはマクドナルドをはじめとする

大手ファーストフードチェーン店をあまり見ない街である。

まったくないというわけではないけど、目にすることは多くない。

それは地元の店を応援しようという人々の意志の表れのようである。



ポートランドには地元密着の企業が多く、

そのほとんどがサステナビリティに対して非常に高い意識を持っている。

サステナブルとは「持続可能」という意味。

将来にまで続けていけるような、人と地球に優しいあり方で

ビジネスやライフスタイルをつくっていくこと。

飲食店なら、食材の仕入れルートからナプキンなど備品の素材にいたるまで、

徹底的にこだわる。



ポートランドに大手ファーストフードチェーン店が少ないのは、

住民の多くもこうした地元企業をよりひいきにしているため。

そんな事情から、ポートランドにはオリジナルな味覚が豊富にそろっており、

グルメの町としても注目を集めているようだ(金銭的な問題で検証できず…)

ポートランドやその近郊のみで展開しているローカルな店がとても多いようだ。



ポートランドの食のレベルが高いのは、食材に恵まれていることも理由のひとつ。

最近ポートランドでは、市内から100km圏内の食材を用いたメニューづくりが盛んとのこと。

ポートランドは人口一人あたりのレストランの数が全米一ともいわれており、

人々の食への情熱は、一部ではフランス人以上とも…?



実はポートランドはスターバックスの参入を当初拒否していた

アメリカの数少ない都市のひとつだったようだ。

今では数店舗が進出しているけど、他の街に比べると少ない。



本屋をのぞいてみると、

「ガーデニング」や「ホームコンストラクション」のコーナーが充実している。

さらに「サステイナブルリビング」や「セフルビルド」といったコーナーの充実度も凄い。

本棚を見ると、その国や地域の需要の違いや意識の違いが見て取れて興味深い。



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ポートランドではローカルビジネスが活況を呈している。

市場やスーパーには地元産の野菜や果物が山と積まれ、

ローカル商品ばかりを集めたスーパーもある。

地元産の商品が多く市場に出回るように、

ローカルフードを使用した企業を積極的にバックアップしているところもある。

ポートランドの食の基本はローカルなのである。



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ポートランドでは3月から12月にかけて、

市内数箇所でファーマーズマーケットが開かれている。

それぞれの場所が曜日をずらして開催しているので、

ほぼ毎日どこかでマーケットが開かれていることになる。


オレゴン州とワシントン州から200を超える農家や生産者が参加している。

どこも環境に負荷をかけない飼育、栽培、収穫を行っている。

市民は家族や友人と連れ立って、買い物や買い食いを楽しむ。



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いくら交通機関が発達して世界各地の食材を手に入れられるようになっても、

その土地で手に入らない食材は別として、

同じものなら地元の食材の方が良い場合が多い。

例えばトマト。

熟しきる前の赤くない内に収穫して、運んでいるうちに赤くなったものと、

真っ赤に熟したもぎたてのものでは、味の違いは明瞭だ。

それが豊かな土壌の栄養を吸収して育ったものならなおさら。

健康な大地の恵み。



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レストランでは食事できないけど、自炊のための食材は買うことができる。

あ~味がしっかりしてて美味しいわ。



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このような都市で生活を維持していくためには、

農地や森林や河川の存在が不可欠。

その重要性を都市に暮らす人々が認識し、

当事者意識をもって行動していかなくてはならなくなるだろう。



でもあまり環境問題とか身構える必要もないのでは。

「環境のためにオーガニックの製品を買ってるの?」

「いや別に、美味しいからだよ」

って感じで、できるだけ美味しいもの食べたい、

とりあえずそれだけでいいんじゃないかな。



美味しいものをつくってくれる人たちを手助けして、その恵みを享受する。

手助けといっても、単にそれを購入するだけでも十分。

買ってくれれば農家の人は作り続けてくれる。

その農地は生態系の保全にも役立つ。



そういう想いが自然と行動につながっていけばいい。

強制的にやらされても続かないし。

何かの本で読んだんだけど、自然環境に対して、

「守るだけでは十分ではない。大事なことはそれを楽しむこと」

っていう感じのことが書いてあった。



まずは楽しむこと、ですね。

美味しいものを食べましょう。



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2011.04.21 Thu l 33:北米:アメリカ l COM(5) TB(0) l top ▲
アメリカ:シアトル(2009年8月)
United States of America : Seattle(08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



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ポートランドから北上してシアトルに立ち寄った。



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シアトルは、この地に先住したスクアミシュ族の

シアトル酋長(Chief Seattle)の名に因んでいる。

スクアミシュ族は19世紀にアメリカ連邦政府によって保留地へ強制移住させられ、

彼らの土地にシアトル市が建設された。



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90年代オルタナティブロックの舞台でもあるシアトル。

まっ昼下がりのダウンタウンじゃ、その雰囲気は感じられないか(笑



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中心部にはマーケットもあり、シーフードもたくさんある。






時間の都合上のんびりとはしていられないので、気になる建築に早速寄ってみた。



ダウンタウンに建つ不思議な形をした建物はシアトル中央図書館。

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建築事務所OMA、オランダの建築家レム・コールハースと

シアトル出身の建築家ジョシュア・ラムズが中心となり、

シアトルの建築事務所LMNと組んでデザインしたもの。

2004年に開館した。



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145万冊の収容能力があり、400台のパソコンが設置されている。

館内は無線LANが完備されている。

様々な英語以外の言語の本もたくさんあり、日本の漫画も結構あった。



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何とも不思議な形の建物。

何だかだるま落としの途中の不安定な状態みたい。

この形態は各階をダイナミックにスライドさせることによって実現した。



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複雑な移動によって立体的な空間移動を可能にし、

外壁のメッシュの構造体は、空間移動によって造り出された斜面を覆っている。

シアトルは地震地帯なので、建物の全ての外壁が建築上重要な役割を担っており、

耐震性は外壁によって保たれているようだ。

単なる外壁ではなく、構造そのものでもある。



United States-シアトル

(拡大表示。画像左上にスライドした図解あり)



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多くの人に利用されているのは、

使いやすさとか居心地の良さとかとある程度は関係があるだろう。



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とにかく自然光がふんだんに入ってくる。



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近年、なんでこんな形にしたんだろうって思うものが少なくない。

形に必然性が見られないというか、何のためにその形にしたかが見えてこない。

技術的に可能だからといったような感じがしてしまう。



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新しい技術の可能性が具現化してみえているのは凄いことだし、魅力がある。

でも何のために、誰のために、という精神が欠けてしまっているようなものもある。。

新しい構造、それだけでは建築的な価値とは関係ない。

パッと見て面白いものも多いけど、

それが何の精神の現れなのか、それがどのような空間として現れているか、

と考えると、物足りないものが多い気がする。



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最初この図書館をチラッと写真で見たとき、それほど関心をもてなかった。

でもこの図書館は中を歩いてみると、ある程度この形態操作に合点がいった。

あまり現代建築には興味を持てなかったけど、

このようなものもあるなら、現代建築もいいかもね。







日が暮れて町をぶらついていると、すごい人だかりに遭遇した。

あっこの先は球場だ。

今日は野球か~

イチロー逃した…



さて、次はカナダだ!!

2011.04.22 Fri l 33:北米:アメリカ l COM(2) TB(0) l top ▲
カナダ:バンフ国立公園、アイスフィールドパークウェイ(2009年9月)
Canada : Banff National Park, Icefield Parkway (09/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



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北米大陸をほぼ縦断するロッキー山脈は、

北へ行くほど険しさを増し美しくなるとも言われている。

カナディアンロッキーの特徴はそそり立つ岩山。

「岩の多い場所」ということから「ロッキー」と名付けられた。

3000m級の岩山の連なる山脈には広大な氷河が横たわり、

深緑色の針葉樹の森には色とりどりの湖が散りばめられている。




バンフの町でレンタカーを借りて、まずはバンフ国立公園内をまわる。



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ルイーズ湖。カナディアンロッキーの宝石。



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光の当たり方や見る角度によってその色を変える。



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近くにはハイキングコースがあり、その自然をゆっくりと堪能できる。



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本当にそそり立つような山が多い。



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そして一番気になっていた湖へ向かう。



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これがキャスルマウンテンかな。






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旧20ドル紙幣のデザインにもなっていたモレーン湖。

テンピークス(ten peaks)と呼ばれる山々に囲まれている。



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不純物のない水は青だけを反射する。



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氷河がロッキーの石灰質の岩肌を削り取ると、白い粒子ができる。

この粒子が純粋な青い水にまざり、その混ざり具合に応じて様々な青を見せる。



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反対側を見ると、針葉樹林で谷が埋め尽くされている。

このスケール感は凄いな。






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カナディアンロッキーをめぐる拠点となる2つの町、

バンフとジャスパーをアイスフィールドパークウェイという道が結んでいる。

アイスフィールドパークウェイは

「スイスを50ばかり一箇所に集めたようだ」とも言われているルート。

それはちょっと言いすぎのような気もするけど…

でも確かに絶景の連続だ。



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こういうところはやっぱ車があると便利。

行きたいところに行きたいときに行ける。



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切り立った山々と緩やかな谷間は氷河が長い長い年月ををかけて削り上げた地形。

遥か昔、氷河は山々を覆いつくしていた。

やがて氷河期は終わり、氷河は溶けだし、

流れ出した氷によって削られた大地が姿を現し始めた。

カナディアンロッキーは気が遠くなるほどの年月を経て氷河によって形づくられた。

山々は今もなおゆっくりと姿を変え続けている。

(続く)


2011.04.24 Sun l 34:北米:カナダ l COM(0) TB(0) l top ▲
カナダ:ジャスパー国立公園、アイスフィールドパークウェイ(2009年9月)
Canada : Jasper National Park, Icefield Parkway (09/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



(前回の続き)

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険しい山並みが続く場所なので、午後になると雲も出てくる。



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季節や時間帯によって水の色が変化すると言われているペイトー湖。

驚くほど青いと言われるその湖だが、曇り…

分厚く巨大な雲が太陽を覆っている。

う~んなかなか晴れそうにもないな。こりゃあきらめるか。



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切り立った山々と、その山肌を埋め尽くすかのような針葉樹林。

ただそれだけと言ってしまえばそれだけだけど、迫力が違うし、

まったく退屈することがない、変化に富んだ景色が続く。





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ミスタヤ渓谷。期待せずに見に行ったら意外と?迫力があった。

狭い川幅ながら、その急激な流れは岩肌を削り取っていくさまを目の当たりにできるほど。



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北半球最大の大きさを誇るコロンビア大氷原が、

アイスフィールドパークウェイのほぼ真ん中に位置している。



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コロンビア大氷原の一部のアサバスカ氷河。

50年ほど前までは氷河は車道まで達していたようだけど、だいぶ氷河が減っている。



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コロンビア大氷原はいくつもの氷河が流れ出す源となっていて、

それらは大きく分けて3つの方向へ流れ出している。

コロンビア大氷原に端を発する水は、北は北極海、東は大西洋、西は太平洋へ注ぎだす。

まさに北アメリカ大陸の分水嶺。






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かつて先住民族が畏敬の念をこめて「輝く山々」と呼んだ、



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氷河が作り出した山並みが遥か彼方まで果てしなく続く。



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太古の昔に降り積もった雪が氷となり流れ出した巨大な氷河。



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氷河は壮大な景色を生み出し、豊かな自然を育んできた。






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氷河に潤された大地には様々な動物たちが暮らしている。

ビッグホーンシープはカナディアンロッキーのシンボル的動物。



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メディスン湖。






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氷河が生み出した水はやがて川となり、大地に潤いをもたらす恵みの流れとなる。



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森は海の恋人とも言われている。

氷河の恵みの流れが大地を潤し、森をも育み、

その恵みは川の流れによって海にまで運ばれ、それが海洋生物を育んでいる。

森は海の恋人
 ↑リンク先、興味深いレポートです。



氷河と海の生き物たち。

一見関わりはなさそうな遠い場所での出来事が実は繋がっている。

どんなところを通っていき、どれだけの時間をかけていくのか。

そのように景色を見ると、その景色は広がりと深みを帯びてくる。

いろいろと想像してみるのもこれまた楽しい。



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3日間という短期間で駆け抜けたけれど、

もっとハイキングやトレッキングをからめて、1週間くらいかけてまわれば

さらにいろいろな姿を見せてくれそうだ。

2011.04.25 Mon l 34:北米:カナダ l COM(1) TB(0) l top ▲
カナダ:アラスカハイウェイ(ユーコン準州)(2009年9月)
Canada : Alaska Highway (Yukon Territory) (09/2009)
(地図は右のルートマップを参照)

ドーソンクリークからホワイトホースを経てアラスカへ。
途中クルアニ国立公園へ寄る。



「アラスカハイウェイ」

そのひと言を頼りにやってきたようなものだ。

canada/alaska

南北アメリカ大陸を縦断するパンアメリカンハイウェイの北の端。

(パンアメリカンハイウェイの一応の起点とされているのはアラスカのフェアバンクス。

 厳密にはさらに北にダルトンハイウェイというのが大陸の端まで走っている)



オーロラは見たかったので、行き先としてカナダのイエローナイフは検討していたが、

アラスカは当初訪れる予定ではなかった。

出会った旅行者(パッカー)でも訪れたことがあるのはほんの数人程度なので

ほとんど情報がなかった。

ただ訪れた旅行者はみな口を揃えて「凄いよ」と。

中には冬に訪れた者もいたけど、惹かれたのは紅葉とオーロラの話。

アラスカの紅葉かぁ。想像つかないけど、

きっと日本の紅葉とは違う壮大な感じなんだろうか。

そしてオーロラ。



そんな感じで何となく頭の片隅にあったアラスカだが、

南米を陸路で周っている間に、

そのまま南北アメリカ大陸を縦断したい気持ちも湧いてきた。

パンアメリカンハイウェイを北上していき、

最後はアラスカハイウェイ。

またこのアラスカハイウェイっていう言葉の響きが何とも素晴らしい。

パキスタンのカラコルムハイウェイとか、○○ハイウェイっていう言葉が好きだった。

理屈じゃないからうまく言えないけど、う~ん男のロマンのようなもの???

それも北へ、極北へ、っていうところがまたそそる。

その言葉の余韻に浸っていると、いてもたってもいられなくなってきた。

行くか、アラスカハイウェイに。



そして、いつ訪れるか。

オーロラは一年中発生しているのだが、明るい夏の白夜の時期は見ることはできないし、

また晴れていないと見ることはできないし、空気はクリアーな方がいい。

そうすると見るのに適しているのは寒い冬の時期になる。

しかし8月の下旬から9月の中旬くらいの一ヶ月は晴天率が良いらしい。

そしてアラスカの秋は9月上旬辺り。



というわけで、9月にはアラスカへ行くと決めて、

中米を駆け足でまわり、グァテマラ・メキシコも駆け抜けやってきた。






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アラスカハイウェイの拠点はカナダのドーソンクリーク。

ドーソンクリークの町で矢印に指す方に行ってみると、



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アラスカハイウェイ0km地点の標識が立っていた。

終点のデルタジャンクション(フェアバンクスの手前)まで1398マイル、およそ2200km。

本来なら全行程レンタカーで走破したかったのだが、

レンタカーの制約(乗り捨てができないなど)や費用の関係で、

ドーソンクリーク~ホワイトホースの間はグレイハウンドのバスを利用。

ホワイトホースから先はレンタカーで行くことにした。



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ますはグレイハウンドに乗って行く。



アラスカハイウェイの歴史はというと、

1920年代にアメリカ、カナダおよびロシアに跨る国際道路の計画案が浮上していた。

資金面での問題があり先延ばしにされていたが、

日本の真珠湾攻撃を機に必要にせまられ建設が始まったようだ。

日本の脅威が着工に踏み切らせたというのは、う~んちょっと複雑な気分…



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ホワイトホースまで行く同乗者たち。



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バスは野生の自然を横目に走っていく。



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途中で何度か休憩をはさむ。手作り感満載の看板が心を和ませる。



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休憩がてら、近くの湖を軽く散歩。



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緑一色の光景に黄色が混ざり始める。

白樺の葉が黄金色に染まる。



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途中で野生動物に遭遇することも。

ブレてるけど、これはバッファローの群れ。



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アラスカハイウェイを北へ北へ。

景色も南米パタゴニアともまた一味違う感じだ。



ホワイトホースでレンタカーを借り、キャンプ用品・食料を揃えて出発。



ヘインズジャンクションからアラスカハイウェイを一旦外れて、クルアニ国立公園へ。

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深い緑の水を湛えた湖が静かに横たわる。



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この時期になると訪れる人がほとんどいないのか、これらの景色を独り占め。



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天気は激しく移り変わる。



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静寂。ゆったりとした、長い年月がそこにある。



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アラスカハイウェイに戻る。

次第に景色が広がりをもちはじめる。



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釣りを楽しむ人もいる。



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北上するに従って、風景が色味を増してくる。



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ハイウェイはどこまでも続いていく。



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カーブを曲がるたびに新たな風景が視界に飛び込んでくる。



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タイガとツンドラの移行地帯ならではの眺め!!



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紅葉は始まっている。



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キャンプしてひと休み。そしてお世話になったファスガス。



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白熊に出会えるかなぁ。



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朝方の霧に包まれた景色も幻想的で素晴らしい。



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カナダのユーコン州に別れを告げ、



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アメリカのアラスカ州へ。



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このスケール感はたまらんわ~



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びっしりと敷き詰められたような感じ。



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陽が当たれば輝きが増す。



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ハイウェイはまだまだ続く。



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期待外れなどなく、しょっちゅう車を停めて景色を堪能してきた。

なかなか前に進めないほど、この時点でもかなり興奮していた。

しかし、これはまだまだほんの序章に過ぎなかった。

2011.04.28 Thu l (33':北米:アラスカ&ユーコン) l COM(0) TB(0) l top ▲
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