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ニカラグア:グラナダ(2009年8月)
Nicaragua : Granada (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



朝方はうっそうとした濃い緑を見下ろしていたが、

次第に軽やかな黄緑の草原が横に広がり始めた。

高原地帯にあるコスタリカの首都サン・ホセから

バスは山道を一気に下ってきた。



国境を越えニカラグアに入ると、

何十、何百という、白いスリムな風車が並ぶ先に

裾野の緩やかな曲線が美しい山が見えてきた。

アンデス山脈沿いに長くいたので、

久々に見る単独の山だ。

左右対称な裾野の前には大きな湖が横たわっている。

湖はその優美な山の姿を綺麗に湖面に映す…

というほどきれいな水ではないのが残念だが、

なかなか堂々とした景色が車窓に広がる。



中米最大の湖であるニカラグア湖の湖畔に、

目指す町グラナダはある。

グラナダは1524年、フランシスコ・エルナンデス・デ・コルドバ

という人により創設され、スペインの都市グラナダにちなんで名づけられた。

ちなみにニカラグアは、

当初はスペイン人征服者に対して抵抗運動を起こしていたが、

後にキリスト教に改宗して布教につとめたインディオの族長ニカラオの

名にちなんでつけられた(ニカラオの地)。



バスターミナルではなく、バス会社のオフィス前でバスは停まった。

周りを見渡すと低層の住宅が軒を連ねている。

どこにいるのか良く分からないので、

とりあえずセントロ(中心部)の位置を聞いて向かうことにする。

2つ3つ宿をあたり、中庭のハンモックが気持ち良さそうな宿に決める。

宿のおばちゃんに安くて美味しいオススメの食堂を教えてもらい、

そこに直行する。



もう昼時を過ぎていたので、店内は閑散とし、従業員も食事をとっていた。

カウンターに並んでいた料理の中からメインを選び、近くの席に着く。

「そこじゃなくて、こっちに来なさいよ」

と、おばちゃんがファンの真下の席を指差し、ファンのスイッチを入れてくれた。

上から若干温かみを帯びた風が吹き付ける。

やっとひと息つく。



ふうっ、それにしても暑い。

8月は雨季真っ只中。

高温多湿のこのまったりとまとわりつくような空気は、

高原都市のサン・ホセから来ると一層際立って感じられる。



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メインの肉より付け合せのバナナの方が圧倒的に多かった昼食。



メルカド(市場)あたりをぶらついてみる。

暑く湿った空気のためか、人々に覇気のようなものがない。

町行く人もどこか気が抜けているような感じだ。

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子どもは元気だけど。



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中央の広場には木がうっそうとしている。

その足元には必ずといっていいほどベンチが置かれ、

人々がまったりと過している。



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売り込みもしないで、来る人のみを相手にするおばちゃん。



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昼下がりの住宅街は人もまばらでとても静か。



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日本でいうと縁側のようなところかな。

暑い日中は風通しのよいところでのんびりっ。



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昼下がりにはこのように昼寝している人が目に付く。

まぁその気持ちはよく分かる。



でも、郵便局は2時半で、博物館も4時で閉めるって…

仕事をする気が起きないのは分かるけど、

早すぎないか…



って思ったけど、この感じ…



うん、悪くない。

背伸びしない等身大の姿がそこにあるような感じ。

組織に属する者も属さぬ者も。



単にゴロゴロしたいからゴロゴロしている、

ボーッとしたいからしているのかもしれない。



一見なまけているように見られるかもしれない。

なまけるというのは「すべきことをしないこと」。

彼らは社会的(勤勉な風潮が支配する社会)には

なまけてると受け取られるかもしれないけど、

自分(たち)のペースに従って自分なりに生きている。



となると、自分に対してはなまけていないんじゃない、とも思える。



もちろんこの町にも暑い中、勤勉に働いている人も見かける。

でも勤勉でなければならないというような、

ここの社会をひとつで覆っているような風潮は存在しないような気がする。

もちろん一介の旅行者に何が分かるってものでもない。

いろんな考えに基づいて生活してもいいんじゃんって、

単にそんな空気を感じただけ。



あまりにもバラバラだと社会は成り立たないかもしれないけど、

ある程度は容認してくれてもいいんじゃないかなぁ。



夕方、暑さが少し和らいでくると、広場や通りに人が増え始めた。

子どもたちの遊び声も大きさを増してきたような感じだ。

商店街にも屋台が並び始め、通りは活気を帯び始める。



さて、今日の晩飯は、っと。

中米にはGallo Pintoという豆と共に炊き込んだ赤飯がある。

中米ならではの料理だから食っておこうと頼んだら、

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米とトルティーヤ(とうもろこしをすり潰してつくった薄焼きのパン)

う~ん、炭水化物に炭水化物かよ…

メインはどこいった~

「メインが肉や魚とは限らないぞ、米の場合もある」



いろんな考えがあるもんだ。



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2010.07.15 Thu l 28:中米:ニカラグア l COM(3) TB(0) l top ▲
ニカラグア:グラナダ(2009年8月)
Nicaragua : Granada (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



グラナダは前回も書いたようにスペインにより侵略された町。

そして町はインディアス法による都市計画に基づいてつくられた。

その計画とは、中央部に広場を配置し、

グリッドパターン(格子状)で街区を形成するというもの。

自分たちの文明・文化に絶大なる誇りをもっているのか、

その場所に合わせた都市計画をする暇や労力を惜しんだのか、

それとも単に面倒だったのかは不明だが、

この形態は中南米のいたるところで、ほとんど機械的といえるほどに採用された。



しかしスペイン本国の地中海性気候とは異なるこの地では、

そして、先住民のそれまで培ってきた文化を前にして、

何から何まで本国と同じようにつくることはできなかったのではないだろうか。



例えばカトリックの教会。

スペインと同様の石造りで開口部が多くない教会もあるが、

アドベ(日干し煉瓦)、セメントにスタッコ仕上げのものや、

屋根に木材を使用したものもある。

暑さのため開口部は多いし、窓も開けられる。

壁面と屋根のドーム部分の接合部には風通しのスリットも入っているし、

この土地で採れる材料、そして高温で高湿多雨の気候を考えれば、

このような教会が生まれるのは当然のように思える。

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住宅に目を移すと、基本的にはスペインの都市部に見られるような

住居同士が壁面を繋げて街区をつくり、各住居が中庭をもつ形式である。

しかし、スペインではなかなかお目にかかれないような、

日本の雪国に見られるような雁木(ここでは雪よけ目的ではないが)

のようなものが目に付く。特に中心部近くにおいて。



雁木の場所は風通しもよく、日陰で過しやすいので、

(中にはさらにファンを取り付けているところもあるが)

人々がおしゃべりしたりする社交の場となっている。

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これは中庭側だけど。



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伝統家屋を改装したホステル。



このような文化があったから雁木のような形態が生まれたのか、

それともこのような形態からそのような文化が生まれたのか、

そういうことを推測することは楽しい。



東アジアの高温多湿の地域になると、

住居は基本的には東屋で、これを軽く仕切る形式となる。

日本の昔の住居もこの形式の流れにあった。

この前に訪れたパナマの沿岸部の高床式住居の方が

高温高湿多雨の地理的条件に対応した住居形式のような気がする。

しかしここでもこの半屋外の東屋のような明確な区切りのない場所が生まれていることは、

暑さや湿度と曖昧さの間には関連性があることを示していて興味深い。



雁木形態になっていなくても、

切妻屋根(屋根の形状のひとつで、ふたつの傾斜面が山形に合わさった三角形の屋根)で、

軒(屋根の外壁から外側に出ている部分)を取り、

強い雨や厳しい日差しを遮るようになっている。



中心部から離れるに従って、雁木は減っていくのだが

これは町の形成の進展と関係があるようだ。

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色の濃い中心部分を除けば20世紀以降、

それも大半は(色の薄い部分と白い部分)ここ20~30年以内にできたもの。

近年、雁木はつくられていない。

それが独裁や内戦による影響なのか分からないが、

建築や街並みはその時代時代の姿を反映してもいるので、

このような光景は興味深い。






夕方、町の中心にある公園に戻ってきた。

カテドラルの前を通ると子どもが塔にのぼらないか、と声を掛けてきた。

値段を尋ねると、いくらでもいいとのこと。

う~ん、うまいね。

そういわれるとあまり少ない金額は出せない感じがする。。。

というか別に金に執着しているわけではなく、

何となく観光客に声をかけてみてるだけのような感じだ。



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上からは多くの樹木に抱かれたグラナダの町が一望できた。

高温高湿多雨の気候のおかげで樹木の茂った大地が育まれ、

そこで心地良く暮らすシステムが生まれる。



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風が心地良い。



気候と文化、街並みの関係。

そしてスペインの様式におさまりきらず、

その土地ならではのものが生まれてくるところに面白さがある。



先ほど下で声を掛けてきた子どもが上って来た。

壁に掛かっていたロープを取り外し、前後に動かし始めた。

鐘だ。

赤く染まった空に心地良い鐘の音が高らかに響き渡った。



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2010.07.19 Mon l 28:中米:ニカラグア l COM(2) TB(0) l top ▲
ニカラグア:レオン(2009年8月)
Nicaragua : Leon (08/2009)
(地図は右のルートマップを参照)



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中米の国々では、車のナンバープレートに国の形が描かれている。



ニカラグア第2の都市レオン。

こちらもグラナダ同様、スペインのレオンにちなんで名づけられた。



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中米最大規模のカテドラル。

噴水の前にはライオンの像が4体。

レオンとはスペイン語でライオンのことだが、

スペインのレオンはライオンとは関係ないらしい…

「軍団」を意味する「レヒオン」が語源で、

それが訛ってレオンとなったようだ。


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広場には緑があふれ、多くの人が利用している。



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人々は木陰で休み、



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おしゃべりを楽しむ。



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メルカドには豚の貯金箱をはじめ、たくさんの野菜や果物がならぶ。



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もちろん肉も。



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外の仮設の売り場にもたくさんの果物がならぶ。



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靴の修理をしているおっちゃんも、果物は大好きだ。



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食堂街には海の幸や山の幸をふんだんに取り入れた料理がならび、

いい匂いをはなっている。



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乗れる物には何でも乗り、



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買い物に繰り出す。



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このように他の都市と同じようにのんびりとした空気が漂い、

一見、特にこれといった際立った特徴はないような町だ。






しかし他の町に比べると壁画の多さが目に付く。

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中でも革命関係が多い。

レオンは19世紀半ばまでニカラグアの首都として、軍事、文化、宗教の中心地として栄え、

先駆的な働きをしてきた。



20世紀後半に起こったサンディニスタ革命も例外でない。

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サンディーノの理想を継承したサンディニスタ民族解放戦線(FSLN)



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アメリカ合衆国の侵略に対抗し闘ったアウグスト・セサル・サンディーノに因むもの。



コントラ戦争(日本では第二次ニカラグア内戦と呼ばれることも多い)は

サンディニスタ革命政権の政府軍とアメリカ合衆国が組織した反革命傭兵軍コントラが戦った内戦である。

ニカラグアの第二のキューバ化を恐れたアメリカ合衆国のレーガン政権からの敵視・干渉政策が原因。

争いにはアメリカの存在がよく見え隠れする。。。



ちょっとした広場の壁の2面を使って、ニカラグアの歴史絵巻のようなものが描かれていた。

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これを見ていたら、おばさんが勝手に説明を始め、

終わったらガイド料を請求してきた…



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最後になってようやく人の姿が出てくる。

多くの内戦や各国の干渉からやっと解放されたんだね。



伝統・伝説博物館にもいろいろ描かれていた。

ここは1979年のサンディニスタ革命までは監獄として使われていたようだ。

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手づくり感満載の人形。


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歴史的な衣装や風俗、生態系などの展示と、監獄の様子が一緒に眺められる。



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すごい取り合わせだな…



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革命関係以外も。

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夜に通った食堂。



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工事関係の道具屋さん。



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歯医者さん。



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宿の壁にも。



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コーラ看板ももちろん手描き。



小物にも。

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昼に通った食堂。



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店への案内板。



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そして、しばし見かけたのがこの車。

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このような手描き、そして手描き風のものが町中で見ることが出来る。

手づくり感覚あふれる、よそよそしくないこの親しみやすさが

町との距離を縮めてくれるようだ。

2010.07.21 Wed l 28:中米:ニカラグア l COM(2) TB(0) l top ▲
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